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高いギターはなぜ高いのか?

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高いギターは素材が高い

ギターが高い要因はいろいろありますが、一番はやはり素材だと思います。特に高級ギターに使われる木材は産地を表示しているものが多く、それによって音のキャラクターが変わります。植物は同じ種であっても周りの環境によってその特性が変わるらしく、それが音にも現れます。

たとえばトップ材によく使われるスプルースでもこんな感じ。

  • シトカスプルース (北米西海岸のアラスカからカルフォルニア北部)
  • インゲルマンスプルース(北西アメリカ)
  • アディロンダックスプルース(アメリカ北東)
  • ジャーマンスプルース(中央アルプスやドイツ)

動画の中で使われているギターのトップ材はジャーマンスプルース。ヨーロッパ原産のスプルースは古くからピアノの響板やそのほかの楽器に代々使われてきた歴史があり、ほかのスプルースに比べてきらびやかさが出るとよく言われます。その音のキャラクターが欲しくてギターメーカーは良質な木材を選定します。

サイド&バックに使われているブラジリアンローズウッドはワシントン条約で輸出入が禁止されている木材です。良質な木材であることが原因で乱獲され、絶滅の危機があるため国際的に保護されています。一般的には流通できないため、素材として仕入れるためには複雑な手続きが必要らしいです。希少性とサウンドウッドとしての素晴らしさで素材としての値段が上がるというわけですね。この木を使うだけでほかのギターよりも20〜30万円はアップしてしまうくらいです。

ここまでくると完全に趣味の世界ですが、だからこそロマンがあるとも言えます。もちろん木材のレアさを狙っただけではなくその木材がいい音だから使うという本質もありますが、ロマンと音質の追求が高いギターを生むと言えるでしょう。

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